[参考図書]「一汁一菜~」「ワンオペ育児~」「ミニマリスト、親の家~」

男女共同参画の視点で、ここのところの気になる書籍をご紹介しています。

1冊目は、グラフィック社から2016年に出版されている「一汁一菜でよいという提案」(料理研究家・土井善晴さん著)です。

この本では、長年に渡りTVで人気料理番組の講師を務めてきた土井さんが、「今の時代に即した家庭料理のあり方」を提案しています。

料理には「ハレ」と「ケ」があり、今の日本の家庭の食卓は「ハレ」化している。家庭料理のハードルがあがってしまっている。共働き世帯の多い現代日本で、それは大変なこと。料理をする事がストレスとなり、楽しくなくなってしまう。一汁一菜で良い、自分、そして家族を大切にすることであれば良い・・・という土井さんの気持ちが伝わってきます。

また、「男女平等社会」が長年うたわれているにも関わらず、家事に対して女性の方がプレッシャーを強く感じ続けていることへの配慮や、「やったことが無いんだったら、やってみたらいい。料理は楽しいことだ。」という男性への応援メッセージも感じます。「家庭料理というハードルを下げてみては?」と提案してくれている1冊です。

 

2冊目は、毎日新聞出版の「ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常」(明治大学教授・藤田結子さん著)です。

日本の出生率の低さが嘆かれて久しいですが、その向こうには「結局、今の日本で働きながら子育てすることが過酷。子を持つなと言われているのと同じじゃないか。」という出産適齢期の女性たちの怒り・悩み・苦しみがあるのだと思います。日本の子育てのリアルをリサーチし、女性たちに「女性の能力が足らないからじゃない、社会構造に問題があるんだ」と伝えているのがこちらの本です。

男性と女性、親世代の女性たちと、その娘世代の女性たち・・・「キーワードとしての不平等感」を色々な箇所で感じます。そして就労出来る人口が減少して、女性も「大切な労働力」である現実があります。「今までの仕事を続けられるならば続けたい」という女性も増えてきています。保育園入所待機問題、そしてパートナーの長時間労働の課題改善、根底として残っている性別役割分業意識・・・本当に様々な課題が提示されています。是非、現在進行形で課題に直面している女性・男性に読んでいただきたい一冊です。

 

最後に、3冊目としてKADOKAWA出版の「ミニマリスト、親の家を片づける」(ブロガー・ミニマリストのやまぐちせいこさん著)をご紹介します。

世界中比較しても他に無いほど、すごい勢いで高齢化している日本。うきはも高齢化、そして高齢者の独居、あるいは高齢夫婦2人暮らしが増えてきています。子世帯が近隣に住んでいれば頻繁に様子をうかがう事も出来るかもしれませんが、遠方でしかも仕事が忙しかったりすると、「親の家は現在どうなっているかな?」と思うぐらいで、「何か課題が生じているかな・・・」などと気遣い行動する事は、正直、なかなか出来ません。

著者のやまぐちさんは、ご自身も「モノを手放す」ことですっきりとした暮しを手に入れ、そこから義父母との同居話が立ち上がった事をきっかけに、「親の家を片づける」作業を始められました。モノに囲まれすぎていると、つまずいたり、落ちてきたりしてケガをする可能性もあるので、「健康に安全に暮らす」ために片づけるという事を理解してもらい、そして、更に歳を重ね認知能力が低くなってからも暮らしやすいこと、そして「他の家族もモノの位置がわかる状態にする」ということを課題に、「親の家」を片づけ、整えられていきました。

うきはの場合、田舎ゆえに一戸建ても多く、「あれもこれも・・・」とモノを残している、捨てられないご家庭もある事と思います。是非1度ご家族全員で「どんな暮しが安全で健康的か」を話し合ってみるのも良いかもしれません。