自分自身を信じた女性たち(書籍紹介)

6月の「男女共同参画週間」に向け、センターのお勧めBOOKの選書作業を続けています。今日は、その中から児童&学生の皆さん(もちろん大人にも!)にぜひ読んでいただきたい本を2冊紹介します。

1冊目は「世界を変えた50人の女性科学者たち」(発行:創元社)です。物理学者のマリー・キュリーや海洋生物学者のレイチェル・カーソンなど著明な科学者のみならず、『男女格差』が大きかった歴史の中で、科学・技術・工学・数学などを研究してきた「隠されてきた女性科学者」たちを紹介しています。そして、何がどのようにこの状況を生んだのか、関心を持って理解できるようにイラスト付きで描かれています。

子どもたちは、この本を通じて「女性だから」という理由で論文の発表を阻まれたり、同様の研究をしている男性だけが教鞭をとったり・・・と、多くの女性科学者が様々な差別を受けてきた事を知るでしょう。そして、彼女たちがそれらの差別に負けずに自分自身を信じて邁進してきた事が、今を生きる女性たちを勇気づけ、応援している事につながっている事にも気づくでしょう。理系に興味がある女子だけでなく、幅広い方々に読んでいただきたい1冊です。

もう1冊は、「世界を変えた100人の女の子の物語」(発行:河出書房新社)です。原題にはRebel Girlsという言葉があります。「反骨心を持った女の子」という意味でしょう。こちらは、古代エジプトの女王クレオパトラからファッションデザイナーのココ・シャネルや活動家マララ・ユスフザイまで、時代、職種、活躍のシーンも異なる女性たちが紹介されています。女の子向けと言うと「最後はハッピーエンド的物語」が数多く知られていますが、ここに掲載されているのは、性別・人種・育ち・階級など色々な困難に立ち向かい、成長する大勢の女性たち。「女性のロールモデル」です。

中には、周囲の人と衝突を繰り返したりするケースもありますが、それも含め「自分自身を信じて貫く姿勢」や「空虚な日々を生きるよりも前進する意志を貫く」人たちが選定され、掲載されています。「空気を読む」を美徳としがちな日本人にとって、刺激になる書籍だと思います。

*昨年、1960年代のNASAでロケットの打ち上げに欠かせない“計算”を行う優秀な黒人女性たちを描いた「Dream(原題:Hidden Figures)」という映画が上映されました。「世界を変えた50人の女性科学者たち」に登場したキャサリン・ジョンソンも、メインキャスト3人の1人として描かれていました。こちらは市立図書館での配架はされていませんが、「男女共同参画」の視点で見て非常に興味深い映画でした。DVDなどにもなっているようですので、ご興味のある方は是非、ご覧になってみて下さい。