児童虐待とDV

ここ数日、11月のDV防止週間に向けて、今年度のDV関連情報を改めて読み返しています。その中でも大きな点としてお伝えしたいことがあります。重点方針2019で女性へのあらゆる暴力を根絶するとして、『配偶者からのドメスティックバイオレンス(DV)と「児童虐待」の対応に一体的に取り組む方針』が打ち出された事です。

3月の閣僚会議の決定事項を見ると、「DV対応と児童虐待対応との連携強化等」として、婦人相談所・一時保護所の体制強化があげられ、それに伴い関係各機関の連携強化も打ち出されていました。

① 学校・福祉施設等の職員に関する守秘義務の法定化
② 児童相談所・市町村における情報共有の推進
③ 保護者支援プログラムの推進
④ 児童相談所と警察の連携強化
⑤ 児童相談所・市町村、学校・教育委員会と警察との連携強化

児童虐待に詳しい方や法律関係の専門家の方々からは、「DVの本質的な問題は、加害者による精神的な支配とコントロールにある」「DV被害者の多くは、加害者からの恐怖による支配で思考能力を奪われ、自らを守るためにより弱者である児童への虐待に同調する。児童虐待の背景にはDVが存在することが多々ある」と指摘されています。

数字を見てみますと、近年に入ってからも、大勢の子供たちが家庭内で「殺され」ています。警察庁の発表では、殺意の立証を要する殺人・殺人未遂での検挙件数で(減少してはいるものの、相変わらず)「なぜこれだけの子が殺されなければならなかったのか…」と目を疑うような数字があがっています。

数十年前までの大家族世帯が多かった頃に比べると、核家族化などで家庭が「密室」となっており、祖父母という「第3の目」が届かなくなっているという状況や、親と子が「1対1」の状況になってしまい、精神的に追い詰められた親から見て子が「愛おしむ対象」ではなくなってしまったり、あるいは親としての成熟に至っておらず、自らの欲求(遊びたい・自由な時間が欲しいなど)のために子が「お荷物」になってしまっている…そんな状況もあるのかと思います。そしてそれらの中には、DVの影響による虐待も実は存在しているのであろうと思います。

社会がこれだけ細分化していると、課題を持つ家庭が孤立化する土壌をなくすことは非常に難しいと感じます。が、一方で、あきらめることなく周辺住民がゆるやかに接して関係性をつなぎあうことで、地域全体が「子どもたち、あるいはDV被害を受けているかもしれない誰か」を見守る「第3の目」となれたら…と願います。